鼻が曲がっている原因には、生まれつきや外傷、病気などがありますが、治療が本当に必要かどうか迷っている人も多いでしょう。
生活に支障がないけれど治した方がいいのか、辛い症状があるけれど保険は適用されるのかなど、治療に踏み切るには不明な点が多いのではないでしょうか?
この記事では、鼻が曲がっている場合の原因や症状、病気としての治療が必要かどうかの見分け方、治療についての詳しい情報や、治療費の保険適用の有無などを紹介します。
この記事が、まっすぐな鼻を手に入れるための相談の糸口になれば幸いです。
鼻が曲がっている原因とは
鼻が曲がっている状態には『鼻中隔湾曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)』と『斜鼻(しゃび)』の2つがあり、原因や曲がる部位・曲がり方などにそれぞれ違いがあります。
まず、鼻が曲がっている2つの原因について紹介します。
鼻中隔湾曲症とは
左右の鼻の穴を仕切っている壁のような骨である鼻中隔が強く湾曲している病気で、慢性的な嗅覚障害が現れることがあります。
鼻中隔が左右のどちらかへ湾曲している状態は、大人であればほとんどの人に見られる症状のため珍しいことではなく、トラブルになるような症状がない場合は治療の必要がありません。
鼻中隔は前方が軟骨・後方が骨で形成されていますが、身体の成長に伴い鼻中隔も同様に成長する過程において、軟骨の成長が骨よりも早いことが湾曲の原因です。
他には、打撲や骨折などの外傷によって鼻中隔が湾曲することもありますが、そういった例を除けば、成長過程の思春期の子どもには見られない病気です。
斜鼻とは
鼻先から眉間下辺りまでをつなぐ縦中心の線である鼻筋が、左右どちらかに曲がっている状態のことを斜鼻といいます。
鼻骨(びこつ)だけが曲がっている状態を『骨性斜鼻』といい、鼻筋側の鼻中隔軟骨が湾曲している状態を『軟骨性斜鼻』といいます。
斜鼻の原因には、鼻中隔湾曲症と同様の外傷によるものの他に、原因が解明されず完治も難しい生まれつき(先天性)のものもあります。
外傷の場合の多くは鼻骨と鼻中隔軟骨が同時に変形するケースのため、その両方の部位の治療が必要です。
鼻中隔湾曲症と斜鼻の見分け方
どちらも鼻が曲がっていますが、実は見た目が大きく違うことがあり、見分けられる場合があります。
鼻中隔湾曲症と斜鼻の見分け方を紹介します。
鼻中隔湾曲症と斜鼻の見た目の違い
鼻中隔湾曲症と斜鼻は、見た目での見分けが付きやすいケースがあります。
鼻中隔湾曲症は、湾曲の程度が強いと鼻柱が曲がってくる場合がありますが、通常はその多くが外見に見えてきません。
その場合、症状が現れて治療が必要となり受診し、鼻鏡や内視鏡・CT検査を行うことで発見されるケースがあります。
一方、斜鼻には骨性斜鼻と軟骨性斜鼻という2種類の曲がり方があります。
骨性斜鼻はI型・C型・S型のような曲がり方をするため、目視での確認が可能です。
しかし軟骨性斜鼻の場合は鼻中隔湾曲症と同様に、見た目では分からない場合があります。
基本的には症状がなければ治療の必要がないため、曲がっているのに気が付いていない人は少なくありません。
鼻中隔湾曲症と斜鼻の症状の違い
鼻中隔湾曲症と斜鼻は、見た目での曲がりと症状が比例するというものではありません。
鼻中隔湾曲症の場合、外見では曲がっていなくても鼻づまりが慢性的に発生することがあり、鼻づまりは口呼吸やいびきによる寝不足・頭痛・嗅覚障害などに波及します。
また、曲がりが強いと片方だけ詰まったり、鼻血や副鼻腔炎・中耳炎などを発症したりするため、注意が必要です。
一方斜鼻の場合、鼻は曲がっていても鼻中隔湾曲症のような症状が必ずしもあるわけではなく、見た目以外に困ることはあまりありません。
しかし原因が外傷である場合、歪みが進行して発症する場合もあるため、症状に気が付いたら早めに受診した方がいいでしょう。
鼻が曲がっている場合に受診する診療科
鼻が曲がっている場合、受診する診療科は形成外科や美容外科・耳鼻科などがあります。
原因によって変わるため、以下を参考にしてください。
- 斜鼻……形成外科や美容外科(自由診療)
- 原因が先天性……美容外科(自由診療)
- 原因が鼻骨骨折……形成外科(保険診療)
- 鼻づまりや鼻血など、日常生活に支障がある……耳鼻科(保険診療)
- 一緒に整えたい部位がある……美容外科(自由診療)
鼻の曲がりを治す場合、症状がなかったり多少曲がったりしている程度であれば、美容外科での治療も可能です。
しかし、症状があって日常生活に支障が出ている場合は、保険適用で治療が受けられます。
鼻中隔湾曲症の治療法
煩わしい症状に悩まされる鼻中隔湾曲症は、2種類の手術による治療法があります。
鼻中隔湾曲症の治療法について紹介します。
鼻中隔湾曲症矯正手術
鼻中隔湾曲症矯正手術は、鼻中隔湾曲症を治療する場合の基本的な手術です。
内視鏡を用いて、鼻づまりを起こす原因となる湾曲した鼻中隔の軟骨または骨を直線になるように切除して調整し、鼻呼吸の気道を確保します。
この手術が受けられるのは成人で、顔面を含め骨格が成熟していない未成年の患者さんにはあまりおすすめできません。
粘膜下下鼻甲介骨切除術(ねんまくかかびこうかいこつせつじょじゅつ)
粘膜下下鼻甲介骨切除術は気道を物理的に広げる手術で、アレルギー性鼻炎や慢性鼻炎など炎症を併発している場合に、鼻中隔湾曲症矯正手術と同時に行うことがあります。
下鼻甲介(かびこうかい)とは鼻の中にあるひだ状の粘膜で、普段はばい菌による外からの侵入を防ぐ役割をしています。
その下鼻甲介が鼻炎で腫れて炎症を起こすと気道を塞ぎ鼻づまりを起こすため、それを切除することで鼻の通りが改善されます。
鼻中隔湾曲症治療の入院や術後の経過
鼻中隔湾曲症矯正手術と粘膜下下鼻甲介骨切除術の、経過と内容は以下の通りです。
※病院によって若干の違いはあります。
- 入院期間
- 全身麻酔で約3泊4日
- 局所麻酔で1泊2日または日帰り
- 術後の経過
- 一時的な腫れや出血
- 1~2週間ほどの鼻づまり
- 注意事項
- 2週間は飲酒・喫煙・激しい運動をしない
- 2週間は強く鼻をかまない
全身麻酔か局所麻酔かを選択可能で、局所麻酔の場合、鼻の穴の中に注射を打つため注射の痛みはありますが、手術自体には痛みはありません。
術後の痛みも軽度で、痛み止めを服用することで強い痛みを感じずに済みます。
また、退院後及び術後に数回の通院が必要です。
斜鼻の治療法
斜鼻の治療法については、症状がない限りそのほとんどが『斜鼻修正術』と呼ばれる美容整形術が選択肢となります。
斜鼻の治療法について紹介します。
斜鼻修正で行われる施術の種類
斜鼻修正術にはさまざまな施術の種類があり、患者さんの希望する修正に適した施術を提案した上で治療が行われます。
斜鼻治療で行われる美容施術の種類を、Lu Bijou Clinic(リュ ビジュ クリニック)のメニューを元に紹介します。
鼻骨骨切り・幅寄せ
鼻骨骨切り・幅寄せは、鼻筋の左右の鼻骨を骨切りして中央に寄せる施術です。
鼻筋がシャープになり、ハンプ(鼻筋の突起)切除と併用すると鼻筋全体のボリュームを調整できます。
太い鼻筋を細く改善する施術のため、曲がった鼻の改善にも効果的な施術です。
Lu Bijou Clinic(リュ ビジュ クリニック)の鼻骨骨切り・幅寄せについて
わし鼻治療
わし鼻治療は、鼻筋の中央の突出を切除し滑らかにする施術です。
突出の大きさによって切除したり削ったりを選択します。
段になっている部分の骨や軟骨を切除して真っ直ぐにする治療のため、鼻が曲がっている場合にもまっすぐ整えられます。
Lu Bijou Clinic(リュ ビジュ クリニック)のわし鼻治療について
ハンプ切除
ハンプ切除は鼻骨骨切り・幅寄せやわし鼻治療に併用することで効果が発揮される切除術です。
ハンプとは鼻筋がこぶのように盛り上がったもので、曲がっているところを上手く切除・削ることで、鼻の曲がりを改善することが可能です。
外傷が要因なら鼻骨を整える
外傷が要因の場合の斜鼻の場合は、以下の施術によって鼻骨を整えることで曲がった鼻を改善できます。
鼻の骨に凸凹があれば曲がっているように見えるため、凸凹を解消して滑らかにすることで真っ直ぐな鼻を目指します。
鼻骨が位置しているところは、鼻の付け根である眉間の辺りから鼻の上半分であるため、その辺りが曲がったり歪んでいたりする場合は鼻骨が原因でしょう。
軟骨を整える
鼻の上半分は鼻骨であることは上で紹介しましたが、鼻の下半分は鼻骨の下を覆うように軟骨で形成されています。
軟骨は骨より成長が早く、成長が遅い周りの骨に合わせて歪むことが鼻が曲がる原因であるため、鼻の下半分が曲がっている場合は、鼻中隔湾曲症の可能性があります。
鼻の軟骨は以下の3種類です。
- 外側鼻軟骨
- 鼻中隔軟骨
- 鼻翼軟骨
これらのどれかが原因で鼻が曲がっている場合、軟骨を整えることで斜鼻が改善します。
鼻中隔湾曲症の治療が必要な場合があるため、まずは早めに耳鼻科を受診し、必要な治療があれば早めに開始した方がよいでしょう。
ハンプがある場合は鼻筋を整える
ハンプがある場合は鼻筋をまっすぐに整えるためにハンプを切除する施術が効果があります。
以下の2つの施術が鼻筋を整えるのに効果的です。
- わし鼻治療
- ハンプ切除
わし鼻の場合はハンプが鼻の正面にあるため、横から見るとハンプが飛び出て鼻が曲がって見えることが分かります。
ハンプを切除するとわし鼻の鼻筋がまっすぐに近づきますが、そのハンプが横についていればハンプを切除することで鼻の曲がりがまっすぐに改善されます。
わし鼻治療が鼻の曲がりに効果的なのはこのような理由からです。
斜鼻修正術のダウンタイムと副作用
斜鼻修正術の経過と内容は以下の通りです。
- 入院……必要な場合は1泊程度
- 固定……ギプスで1週間程度
- 副作用……内出血(一時的)・発赤・術後の鈍痛・腫れ・感染
- ダウンタイム……落ち着くまで1〜2週間・完成するまで半年
- 持続……半永久
- 麻酔……全身麻酔・局所麻酔(クリニックによる)
術後の痛みは5〜7日間程度続く場合がありますが、処方される鎮痛剤を服用すれば生活に支障がない程度に治まるため、心配はいりません。
腫れのピークは術後3日前後ですが、術後1週間程度で大きな腫れは引き、1ヶ月後にはノーメイクで外出できる程度まで回復します。
また、鼻の手術に付きものといえるリスクに、鼻の通りが悪くなったり、息苦しくなったりするという症状があります。
一時的なもので、時間の経過とともに落ち着くケースがほとんどですが、ダウンタイムの2週間が過ぎても治まらなかったり、以前より明らかに悪化したりしている場合はクリニックに相談してください。
固定は、ギプスの他にテープなど、クリニックによっては複数の方法で行われる場合があります。
術後は抜糸もあるため、数回の通院が必要です。
斜鼻を自力で治そうとしない
斜鼻の原因は軟骨や骨の湾曲であり、改善には専門的な知識と治療が重要です。自力で治そうとするとさまざまなリスクが伴うため危険です。
よく耳にするマッサージやノーズクリップを使用する方法は、非常に柔らかい鼻の軟骨に無理な力を加えてしまう場合があるため、おすすめできません。
斜鼻の原因には保険適用の治療が必要な病気が隠れている場合があり、自力で行う治療によって、逆に病状を悪化させてしまう可能性もあります。
自力での方法では根本的な改善は望めないため、リスクを避けるためにもしかるべきところに相談に行きましょう。
まとめ
鼻が曲がっていても問題がない場合もあれば、まっすぐに見えても症状があるなど、鼻が曲がっていると一言で言っても、原因や対処法は複数あることを知って頂けたと思います。
斜鼻修正には高度な技術が必要であり、対応できるクリニックは限られているため、信頼できるクリニックを探さなければいけません。
また、耳鼻科としての知識も必要であり、美容施術として受けるなら美的センスも問われます。
Lu Bijou Clinic(リュ ビジュ クリニック)は、美しい『忘れ鼻』を提供する東京の鼻整形専門クリニックです。
培ってきた経験と臨床件数に裏付けされた技術力、そして追求し続けてきた美的センスを以て、自然に綺麗になりたい患者さまを応援します。
「曲がっているとは思っていたけれど……」と前に進めなかった人は、それを放置していることで病気が進んでしまうかもしれません。
美容施術では保険は適用されませんが、鼻が曲がっている悩みを解決できるうえ、希望に近い美しい鼻が半永久的に手に入れられます。
一度、なりたい鼻の写真を持ってLu Bijou Clinic(リュ ビジュ クリニック)にご相談ください。LINEでのご予約もお待ちしております。